マウスの動きを支えているマウスソールは、使用に伴い摩耗する消耗品です。慣れている人だとお気に入りのマウスソールをリピート購入したり、新しい商品を試したりすることも多いと思います。
一方で、マウスソールを交換したことがない方や不慣れな方は「そもそもどれを選べばいいの?」と迷うことも多いはず。最近は種類もどんどん増えていて、違いがわかりにくいですよね。
そこで今回は、著者が実際に使ってきた中から、おすすめできるマウスソールを紹介します。
マウスソールとは
マウスソールとは、マウスの底面に貼られている滑走面のことで、マウスの操作性を向上させる重要な存在です。
素材や形状、使用期間、マウスへ力の入れ方など様々な要素で、滑り方、止まり方が違ってきます。
今主流となっているマウスソールの素材は、PTFE、純PTFE(フッ素樹脂・テフロン)、UPE(超高分子量ポリエチレン)です。これらの素材は滑りや耐摩耗性のバランスがよく多くの製品で採用されています。
一方で、ガラス、メタル、宝石、ナイロン、シリコンなどの素材も存在しますが、使用例は少なく、特殊な用途やお試しで使われる事が多いです。
特に硬い素材のマウスソールは、ガラス製マウスパッドでは使用できなかったり、布製のマウスパッドを使うとマウスパッド側が早く劣化するというデメリットがあります。
【交換時期の目安】
マウスソールは使用に伴い摩耗し、初速や滑りが悪くなり、操作感が低下します。
布製マウスパッドを使用している場合は、使用時間にもよりますが、約3か月程度で交換を検討すると良いでしょう。
一方、ガラス製マウスパッドは表面が硬く摩耗が早いので2週間から1か月程度での交換がおすすめです。その為値段の高い専用ソールより汎用ソールの使用をおすすめします。
適切な交換により、常に快適な操作感を維持することができます。
おすすめマウスソール
まず初めに、マウスソールには、G PROなど特定のマウス専用形状のソール、どのマウスで使える汎用形状のソールの2種類があります。
■専用マウスソール
- 各マウスモデルに合わせて設計・加工されている為、交換しても純正に近い操作感だったり、高品質な素材・角の面取り・厚みの最適化によって純正ソール以上の操作感が得られる事も多い。
- マウスによっては在庫の入荷が遅かったり、そもそも製品がなかったりする。一枚あたりの価格がやや高め。
■汎用マウスソール
- 特定のマウスに限定されず、さまざまな形状やサイズのマウスに対応出来るよう設計されている為、マウスによる制限を受けず、別のマウスにした際もソールの違いによる違和感が少なくなります。また、基本的に20粒から40粒程入っており、頻繁に交換するユーザーでもコスパが非常にいいです。
- 汎用ソールは粒タイプの物が多い為、純正や汎用ソールの面タイプとは違い、最初は操作感に違和感がある。
■どっちがおすすめ?
- 布のマウスパッドを使っていて専用マウスソールが売っていれば基本的には専用ソールをおすすめします。
純正ソールとほぼ変わらない操作感が得られる専用ソールは、とりあえずで購入しても失敗する事がほぼありません
専用のソールが売ってないマウスや以下のどれかに該当する方は、汎用マウスソールの使用をおすすめします。
- ガラス製のマウスパッドを使っている方
- 頻繁にソールを交換したり、とにかくコスパ重視の方
- いろいろなマウスを使っている方
- 純正ソールや専用ソールにこだわりがなく、滑りの改善を重視する方
汎用ソールは一度使って慣れてしまえば、コスパも良く、ガラス製のマウスパッドのように頻繁にソールの交換が必要な場合や、形状的に滑りやよくなる為、滑り重視の方もベストな選択肢になります。
おすすめする際に滑りなどを評価していますが、マウスパッドによって感覚は違っているのでその点は注意です。
主にバランス型と言われるARTIZAN ゼロやVaxeePA、若干バランス寄りのSaturn Pro、スピードタイプの中では扱いやすいARTISAN ハヤテ 乙などでの評価になります。
ESPTIGER(EsportsTiger) ICE、Arc1、Arc2
ESPTIGERは専用マウスソールはいくつか種類がありますが、ICE以外はやや古めのラインナップ、汎用マウスソールも発売されています。
このマウスソールおすすめのポイントはICE、Arc1、Arc2の3種類の製品があり、それぞれ特徴を持っている為、自分の好みに合わせたカスタマイズできる点にあります。
ESPTIGERは基本的に専用ソールよりも汎用ソールの方がおすすめです。
素材
ICE:純PTFE
Arc1:高純度PTFE
Arc2:耐久性を高める素材を入れたPTFE
滑りや滑り出し(初速)の速さ
ICE>Arc1>Arc2
耐久性
Arc2>Arc1>ICE
ESPTIGER ICE
上記のAmazonリンク先はG PRO X Superlight 2用。Amazonページ内で対応しているマウスが見れます。
ESPTIGER ICEは純(100%)PTFE素材の為、滑りや滑り出しが良く、引っかかりの無い操作感になるので、滑るマウスソールがいい方には非常におすすめです。
しかし専用ソールは1セット入りでマウスソールが削れる速度も速く、他の専用ソールと比べた場合はおすすめ度はやや低め。
汎用ソールも削れるのは早いですが、40粒入りなので頻繁に交換してもコスパ良く常に滑りがいい状態を維持できます。
無理して専用ソールを頻繁に交換するよりは、汎用ソールをいっぱいつけて面のような操作感を出す方がいいと思います。
汎用ソールで滑るマウスソールを探している人におすすめです。
ESPTIGER Arc1
ESPTIGER Arc1は高純度のPTFE素材で、滑りもいいですが、止め性能もあります。
ICEが滑り特化、Arc2が耐久高めでArc1がバランス型かと思いきや、Arc1も一応スピードタイプです。
ARTISAN FX ゼロシリーズのようなバランス型やコントロールタイプと呼ばれるマウスパッドと組み合わせると、まさに滑って止まり、細かい操作も快適なので専用ソールも汎用ソールもおすすめの製品です。
ただし、長期間使って削れている時の操作感が引っかかりを強く感じたりと別物なので交換頻度は高めの方がいいです。専用ソールは2セット入っているので、コスパはいいほう。
個人的にはESPTIGERのマウスソールで迷ったらArc1がおすすめ。
もしかしたら最初滑りすぎと思うかもしれませんが、1~2日使うとちょうど良くなる事が多いです。
ESPTIGER Arc2
上記のAmazonリンク先はG PRO X Superlight用。
Amazonページ内で対応しているマウスが見れます。
ESPTIGER Arc1は耐久性を高めたPTFE素材で、摩耗による滑りの変化が少ないバランス型。
滑りはよくある純正ソールより少し滑らない感じですが、滑り出しは軽いです。
長期間使用しても感覚が変わりづらいほうがいいという方や、布のマウスパッドで止め性能を求めつつ、安定して滑るマウスソールを探している方におすすめできます。
布のマウスパッドで使っている時は耐久性の高さを感じる事は出来ましたが、ガラス製マウスパッドの場合はどんどん削れてしまうので、他のソールと比べても交換時期に差はでないかもしれません。
Corepad Skatez AIR、CTRL、PRO
Corepad Skatezは専用ソールの種類が多く、純正マウスソールから滑りの良い面のマウスソールにしたい方におすすめです。
専用ソールの多いCorepad Skatezは、多くの人の選択肢に入るマウスソールですが、AIR、CTRL、PROの3種類が発売されており、全て純度100%のPTFE素材なのでどれを買えばいいか分からない人多いと思います。
それぞれの解説とどんな人におすすめ出来るかを個別で説明します。
汎用ソールもありますが、使った事が無い為、解説は専用ソールのみ。
素材
全て純PTFE
滑りや滑り出し(初速)の速さ
AIR>PRO>CTRL
耐久性
全て純PTFEなのでほぼ差はないですが、滑りの変化の少なさで言うとPROでした。
Corepad Skatez AIR
上記のリンクはG PRO X SUPERLIGHT 2ですが、他にも専用ソールは多く販売されています。
Corepad Skatez AIRはマウスソールの表面にドットのような加工が施されており、マウスパッドとの接触面を少なくしたスピード特化型です。
特殊な加工が施されていますが、操作感に違和感はあまりなく、かなり滑りがいいです。
マウス操作自体が上手な方でないとピタっと止める事は難しく、無駄な力が入ってしまい安定しないかもしれません。
しかし滑りに関して専用ソールの中では間違いなくトップクラスなので、布のマウスパッドを使っていて滑り重視の方におすすめ出来ます。
Corepad Skatez CTRL
上記のリンクはG PRO X SUPERLIGHT 2ですが、他にも専用ソールは多く販売されています。
Corepad Skatez CTRLは名前にCTRLとついていますが、どちらかと言えばスピードタイプです。
CTRL寄りの操作感はちゃんとあり、対応しているマウスも多い為、ガラス製やスピードタイプのマウスパッドで滑って操作性のいい専用型ソールを使いたい場合は、貴重な選択肢になっているのでおすすめです。
Corepad Skatez PRO
上記のリンクはG PRO X SUPERLIGHT 2ですが、他にも専用ソールは多く販売されています。
Corepad Skatez PROはスピードタイプのマウスソールで、滑らかな操作感があります。
止め性能もスピードタイプの中ではしっかりしており、系統はESPTIGER Arc1に近いと思いますがCorepad Skatez PROの方がやや滑りがよく感じます。
こちらもARTISAN FX ゼロシリーズのようなバランス型やコントロールタイプのマウスパッドとの相性がいいです。
マウスパッドによるところはありますが、ある程度使用期間が長くなっても動き出し(初速)が良く操作のストレスが少ないです。
使用中のマウスに対応している製品があり、滑りがスムーズなマウスソールがいい場合はCorepad Skatez PROをおすすめします。
X-raypad Obsidian Control
X-raypad Obsidian Controlは、個人的にはコントロール系のマウスソールの中では一番いいと思える性能をしています。
他のコントロール寄りのマウスソールが動き出しや滑りが遅いだけだったりする中で、止めたいところで止まって、細かく操作したい時も自由が利くバランス感がちょうどいいです。
特にVALORANTユーザーやガラス製マウスパッドを使っている方にはおすすめです。
布でもガラス製マウスパッドでも劣化がやや早めなので、交換頻度は高めがいいです。
X-Raypad Jade Speed
X-raypad Jadeは純PTFE素材のスピードタイプです。
布のマウスパッドの方には特におすすめ出来るマウスソールで、滑りもいいのですが滑り出しやマウスを切り返した時の動きが滑らかに行えます。
一週間程使うと、滑りに関してはある程度落ち着いてしまうのですが、落ち着いてからもその後は滑りや滑り出しがあまり変わらないので、ミドルセンシやハイセンシで細かいマウス操作メインの方はストレスがかなり軽減されます。
好みが分かれるかもしれませんが、マウスソールを少し多めにつけて面のソールような感覚に近づけると良いと感じました。
WAIZOWL × KIBU Washi
WAIZOWL × KIBU Washiは今まで紹介したマウスソール(PTFE)とは違って、UPE(超高分子量ポリエチレン)素材で作られています、耐摩耗性が高いのと滑りを遅くする効果が強く、布ではおすすめしませんが、ガラス製マウスパッドユーザーであれば一度試してみるのをおすすめします。
UPE素材は少し前は選択肢も少なく、値段も高かったですが、今は種類も増え、お手頃な製品も多いです。
元々ガラスパッド使って滑り重視なのに滑り遅くするのはなんの意味があるんだと思っていましたが、使ってみて良さに気が付きました。
ガラスパッドは滑りはいいものの、止める動作に関してはかなりの慣れと技術が必要ですが、UPEのソールを使うことによって、ある程度滑って止まるが実現出来ているなと思いました。
ガラス製のマウスパッドを使っていて、安定した操作感が欲しい方や少し滑りを遅くしたい場合は非常におすすめです。
おすすめマウスソールの紹介は以上になります。
今回ご紹介したマウスソールは実際に使用した中でも知名度が高かったり、入手性やコスパがいい物を中心におすすめしています。
他にもARTISAN 水蜘蛛、QSPEC、TALONGAMESなどおすすめしたいマウスソールはいくつかあるのですが、一気に全部紹介してしまうと、記事が長くなってしまう為、次回があればご紹介します。
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